コード

記号学では、同一と見なし得る要素のまとまり、法則をコードという。対象を分析した後にはじめて明らかになるもの。
映画についていえば、映画に固有の特定コード(カメラ操作や句読法など)と他の文化現象にも見られる非特定コード(台詞、音楽、物語)の2つがあり、特定のコードはさらにすべての映画にかかわる一般的映画コードと特定の映画だけにかかわる個別的映画コードに細分される。コードの理解が映画解釈を可能にする。

サウンドトラック

映画フィルムの録音帯。光学サウンドトラックは光線による変調によって作動する。これはフィルム上に広くなったり狭くなったりする帯を作り出して、シグナルの情報をコード化している。
磁気サウンドトラックはテープ録音と同様、特に用意された面に、情報を電磁的にコード化する。最終的なサウンドトラックは、光学でも磁気でも、普通、いくつかの一次トラック(効果音、台詞、音楽)の混合である。

作家主義

作家主義は、一人の人間(通常は監督)が一本の映画に対して芸術上の責任を持つものとし、スタイル、テーマ、制作条件の間の緊張関係からその作家の個人的な世界観を明らかにする。
その結果、映画は小説や絵画のように、完全に個人的な制作物として、研究され得る。これは「カイエ・デュ・シネマ」誌1954年1月号に掲載されたフランソワ・トリュフォーの論文「フランス映画のある種の傾向」によって最初に述べられた。
それは同誌のポリシーとなり、他のライター達によって練り上げられた。アンドリュー・サリスはこの作家主義のアメリカでの代表的な解説者である。